「東京は物価が高いのか問題」に対する個人的な見解を語りたい

転勤で東京に来て早3か月が経ち、ようやく日常生活が落ち着いてきました。

僕のように地方から東京に出て来た人は経験があると思いますが、周りからよく言われる言葉の一つに「東京は物価が高いから大変だよねぇ…。」というものがあります。

同じような大都市圏である大阪とか名古屋とかに行くパターンの時は、物価が話題になることは少ないように感じますが、なぜか「東京=物価が高い」という考えが地方在住者には刷り込まれているような気がしています。

送別会なんかで「東京は物価が高くて生活が大変だよね」なんて言われると、なんとなくそんな気がする、日本の首都だしね。物価も高そうだよね。とふわっと考えがちですが、果たしてコレ本当なのでしょうか?

田舎と東京の両方で数年間ずつ暮らした経験から、個人的な見解を語っていきたいと思います。地方から東京に出てみたいと考えている人の参考になれば幸いです。

東京⇔地方での物価の個人的感覚

生活水準は人によってそれぞれだと思いますが、20代独身男性である僕の感覚ベースで、東京と地方の物価の違いについて考えてみたいと思います。

まずは変動費部門から考えていきたいと思います。

変動費部門

日用品 「東京=地方」

ドラッグストアで売っているような日用品(シャンプーとか歯ブラシ)の値段はあまり地方と差があるようには感じません。

僕の場合は月々3,000円程度あれば足りる計算をしています。

衣 「東京=地方」

衣類に関しても特に物価差を感じたことはありません。ユニクロやGUはもちろん地方にもあるし、ショッピングモールにあるセレクトショップなども地方と東京で価格が変わるということもありせん。

したがって、衣類に関しては物価の違いは気にならないと言えるでしょう。

僕の場合はそれほど被服費を掛けていないので月々平均すると5,000円くらいでしょうか。

食 「東京>地方」

食に関しては少し差を感じています。東京ではスーパーの肉や野菜が地方よりも少し高いです。感覚値で大体1.2~1.5倍くらい。もちろんスーパーも高級店から庶民的な店まで色んな種類があるので一概には言えませんが、自炊しようと思うと東京では少し物価の差を感じてしまいます。

とはいえ、吉野家やガストといったチェーン店の値段に関しては基本的にはほぼ同一なので、食べ物の選び方によってはあまり変わらないとも言えます。外食を中心の食生活にするなら地方と変わらないコストで生活することも十分可能といえるでしょう。

僕の場合は大体30,000~40,000円の範囲で抑えるようにしています(飲み代を除く)。

交通費 「東京<地方」

交通費に関しては東京に来てクルマを手放したので、かなり安くなったと言えるでしょう。いま思えばガソリン代や車検代、保険代などが掛かるクルマは相当な金食い虫でした

タクシーなどを使わず、会社までの定期券の範囲内で生活を完結できれば東京では交通費はほぼゼロにすることも可能です。とはいえ、たまには遊びに出たりするので僕の場合は月々3,000円程度あれば十分です。

飲み代ほか娯楽費 「東京>地方」

これはかなり個人差があると思いますが、僕は東京に来て飲み会が増えてしまいました。やはり車を使わない生活ということで、地方に居たときよりも気軽に飲みに出掛けることが増えてしまいました。僕は月々25,000円程度を飲み代に使ってしまっています。この出費は見直さないと。。

固定費部門

電気・水道・ガス代 「東京<地方」

こちらに関しては東京の方が安いです。特にガス代。地方だとプロパンガスの物件も多いですが、東京は圧倒的に都市ガス率が高く、値段も1人暮らしなら2,000円~3,000円程度に収めることが可能です。

僕の場合は、水道:1,500円、電気:3,000円、ガス:3,000円といった感じです。

インターネット・携帯電話代 「東京=地方」

言うまでもなく地方と東京に差はありません。インターネットに関しては僕はフレッツ光を引いていて月々4,000円程度です。携帯電話は正規キャリアで6,500円程度なので、少しコストダウンを検討したいところ。

家賃 「東京>>>地方」

圧倒的に地方に軍配が上がります。もちろん東京でも条件を選ばなければ安い物件を探すことも可能ですが、同条件の物件を地方と東京で比較すると圧倒的に地方の方が安いです

僕は地方時代とほぼ同じ条件の物件に住み始めましたがその家賃の差は約3万円。固定費で余分に3万円が掛かるというのは正直結構キツイです。

東京⇔地方の物価差における個人的感想まとめ

趣味に使うお金などは東京でも地方でもそれほど変わらないため、比較すべき費目は以上となります。まとめてみると以下のような感じ。

  • 日用品:東京=地方 引き分け
  • 衣:東京=地方 引き分け
  • 食:東京>地方 地方の勝ち
  • 交通費:東京<地方 東京の勝ち
  • 飲み代他:東京>地方 地方の勝ち
  • 電機水道ガス:東京<地方 東京の勝ち
  • ネット携帯:東京=地方 引き分け
  • 家賃:東京>>>地方 地方の勝ち

ということで、東京vs地方では、東京が「2勝3敗3分け」でした。確かに東京での生活の方が家賃を中心に多くのお金が掛かってしまいますが、僕のライフスタイルではそこまで大きな差とはなりませんでした。

参考までに、月々の出費を地方時代と東京時代に分けた表を作成してみました。

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ということで各項目でそれぞれ優劣はあるものの、東京生活の方が大体30,000円程度コストが掛かっているという結果になりました。

でもよく考えると、この30,000円ってほぼほぼ家賃の差ですので、住居の選び方によってはほぼ差は無いと言えるでしょう。家賃補助が出る方や寮生活をしている方なんかは地方も東京もほぼ変わらない生活ができそうですね。

ということで僕の場合では、家賃の3万円の差がそのままコスト差として現れる結果となりました

感覚ベースじゃなくて統計上の物価の差ってどうなのよ?

さて、これまでは僕の実感ベースでの話をしてきましたが、実際の統計上の物価についてのデータを探してみると、総務省統計局のデータで「小売物価統計調査(構造編)年報 平成28年」なるものを発見したので、内容について紹介しておきましょう。

この中に「地域別価格差」というデータがありました。

なんでも「消費者物価地域差指数」なるものがあるらしく、各地域の物価水準を全国の物価水準を 100 とした指数値で示したもの、だそうです。つまり全国平均を100とした時の物価の違いについて表した指数ですね。

都道府県別の指数一覧がこんな感じ。

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思った以上に都道府県間の差は少ないように思いましたが、どうなんでしょうか。

ちなみに結果のサマリとしては、

◆ 物価水準が最も高いのは東京都,最も低いのは群馬県
◆ 東京都の物価水準は,群馬県に比べて 8.9%高い

として載っていました。

ちなみに棒グラフで表すとこんな感じ。

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中央左寄りで2つ飛びぬけているのが、東京都と神奈川県です。やはり首都圏は少し物価が高くなっているようですね。

物価水準の高い6都府県(東京都,神奈川県,埼玉県,京都府,兵庫県及び山形県)について,「総合」が全国平均より高い要因を 10 大費目別に寄与度 (注2)でみると,東京都,神奈川県及び埼玉県では「住居」(それぞれ 2.32,1.64,0.64),京都府では「教育」(0.47),兵庫県では「被服及び履物」(0.27),山形県では「光熱・水道」(1.07)が最も寄与している。

僕の実感と同様に、やはり首都圏では「住居費」が物価上昇の大きな要因となっているようです

まとめ

出費や金銭感覚にはもちろん個人差があるのは当然です。丸の内でランチをすると1,000円を超えるのが当然ですが、僕は都心での生活はしていないので、そういった部分は加味していないデータとなります。

個人的な実感ベースではやっぱり家賃の差が大きいですね。

統計上は、物価が最も安い群馬県と最も高い東京都の差は8.9%とのことですが、この差をどう捉えるかは人によるかもしれませんね。

どちらにせよ、生活水準を落とすことなく節約できる生活を模索していきたいと思います。