ぶっちゃけ、海外駐在って稼げるの?
本日はそんな疑問をお持ちの方に対して、現役駐在員の私が駐在員の年収・給料・待遇を徹底解説したいと思います。
私は20代後半で英語圏の国に海外赴任しました。私の基本スペックはこのような形です。
- 大手日系メーカーに勤務している30代文系社員
- 現在は英語圏の国に海外駐在中
- 純ジャパ/海外留学経験ゼロ
Contents
駐在員の年収事情は?

最初に結論から言いますが、海外赴任は「稼げます」。海外赴任をすると年収ベースで、日本に居た時の1.4倍~1.8倍程度になることが多いです。そして、住宅補助や税金の関係で、手取りベースだと実感で2倍くらいの年収になります。
まずは海外駐在員がもらえる給与の仕組みについて解説します。
海外駐在員がもらえる給与の仕組み
①現地支給給与
生活のための給与が現地通貨ベースで、現地の銀行口座に毎月振り込まれます。もちろん地域によって物価差があるので、日本で同じ月収だった2人がアメリカとインドにそれぞれ駐在した場合、日本円換算した給与額には差が出てきますが、現地での普通の生活に困らない分(むしろ贅沢できるくらい)の給与が振り込まれるケースが多いです。
例えば、弊社では、日本での月収が35万円くらいだった方は、現地で同等の生活ができるだけの給与が振り込まれます。
②日本国内支給分
現地でもらえる給与の他に、日本国内の口座にも給与が振り込まれます。企業によって金額は様々ですが、日本で働いていた頃の基本給の30%~50%くらいが振り込まれるケースが多いのではないでしょうか。また、弊社ではボーナス月には現地給与ではなく、日本国内口座にボーナス額の80%くらいが支給されます。
例えば、日本での月収が35万円くらいだった方は、12万円~16万円程度が毎月日本の口座に振り込まれることになります。
加えて、単身赴任している方は、日本に残した家族のための生活費として、さらに基本給の70%程度が振り込まれることになります。
➂その他ベネフィット
その他のベネフィットとしては、以下のようなものがあります。
- 住宅手当:現地での住居費の100%
- 子女の教育費用:現地での学費の50~100%
- 車の購入費用およびガソリン手当:実費、または毎月3~5万円など
- 医療保険:現地での医療費を100%カバー
- ハードシップ手当て:危険地に赴任する場合、毎月3~10万円
- 海外赴任手当:毎月3~10万円
- 一時帰国の際の航空券代
また、赴任時・帰任時には、
- 家具費用:10万~30万円
- 赴任時/帰任時の準備費用:30万円~50万円
といった名目で、まとまった金額が支給されます。
手取りが増える
海外駐在時の給与で最もメリットを感じるのは手取り金額の増加です。
海外赴任による年収の増加は、額面では1.4倍~1.8倍程度(年収600万円の場合、840万円~1,080万円程度)ですが、手取り金額(可処分所得)では、実感として2倍近くになります。
これは、住宅費用を支払う必要が無いこと、税金を支払う必要が無いことによる手取り増が主な理由です。海外駐在をしていると、住宅費や日本・現地への税金の支払いが会社負担となることが多く、その分、可処分所得が大きく増えることになります。こうした高い手取りを生かして、年間に200万円以上も貯金をしている駐在員もいます。
海外駐在員の待遇について
豪邸に住める
日本と比べて治安の悪い海外において、企業としては駐在員および家族の安全確保が第一です。そのため、基本的には高級コンドミニアムや高級住宅街など、セキュリティ・安全性の高いエリアの家を選ぶことになります。家のランクは役職によっても異なりますが、私は20代でもジム・プール付きのタワーマンションに住むことができています。海外赴任をすれば、日本で働いていた際の3倍~4倍くらいの家賃の家に住むことができるでしょう。
新興国では専属ドライバーやお手伝いさんも
インドなどの新興国に赴任となる場合は、自分で車を運転することが難しいため、専属のドライバーが付くという会社もあります。アジア圏の国では、お手伝いさんが付く場合もあります。どちらも日本に居ては考えられない高待遇です。
その他生活水準
上記のように、海外駐在員は高待遇・高給与であるため、日本に居る際よりも比較的ゆとりを持った暮らしができると言えるでしょう。
特にテニスやゴルフなどを趣味として始める人も多く、休日には近場に海外旅行するという楽しみもあります。欧州に赴任していた先輩は、1年間で30カ国以上も旅行をしており、そういった生活ができることも駐在ライフの魅力の1つです。
給与・待遇面でのデメリット
これまで駐在員の高待遇について述べてきましたが、一方でデメリットについても解説したいと思います。
投資ができない
日本の証券口座で資産運用されている方は、海外に居住していると基本的に投資ができません。そのため、投資や資産運用を考えている方には海外赴任はお勧めできません。現地の株式口座を開いて、現地で投資をするという方法もありますが、現地に納める税金の確定申告など煩雑な手間が掛かるのでお勧めできません。
ふるさと納税ができない
当然ですが、日本に居住していないため、継続的にふるさと納税をすることができません。
物価が高い国は生活が厳しい
各国の給与に物価調整が入るとはいえ、アジア圏で駐在するのと欧米で駐在するのとでは支出に大きな差がでてきます。一般的に物価が高いニューヨークやロンドンなどの生活では、どうしても支出金額が高くなるため、アジア圏での駐在の方がお金が溜まるという話をよく耳にします。
日本の食品・日用品が高い
また、日本の食材や日用品を手に入れるのに高いお金が掛かるといデメリットもあります。日本で数百円で買えるものに千円以上の価格が付いていると、やりきれない思いになります。
結論
デメリットも複数ありますが、やはり海外駐在の魅力の1つは高収入・高待遇です。日本で普通のサラリーマンをやっていては到底得られないような経験、お金、仕事を得ることができます。もちろん仕事はハードワークになりがちですが、その分得られるものは非常に大きいです。